2023年1月15日にヒューストンマラソンが行われました。
今回は新谷仁美選手が出場していました。
この記事では結果と新谷仁美選手のラップタイムについて書いています。
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ヒューストンマラソン2023結果と感想
女子
優勝 2:19:24 新谷仁美(積水化学)※日本歴代2位
2位 2:25:35 Muliye Dekeb Haylemariyam(エチオピア)
3位 2:26:33 Sintayehu Lewetegn(エチオピア)
新谷仁美選手が日本歴代2位のタイムでゴールしました。
35kmまでは新田良太郎コーチがペースメーカーをしていて、日本記録を狙っていました。
前半は良いペースだったんですが、終盤でペースが落ちてしまいました。
ラップタイムを日本記録を出した野口みずき選手の時と比べてみましょう。
野口みずきのラップタイム
5km 16:24
10km 32:53
15km 49:22
20km 1:05:43
ハーフ 1:09:19
25km 1:22:13
30km 1:38:49
35km 1:55:26
40km 2:11:53
ゴール 2:19:12
新谷仁美のラップタイム
5km 16:25
10km 32:45
15km 49:05
ハーフ 1:09:09
25km 1:22:00
30km 1:38:29
35km 1:55:14
40km 2:11:56
ゴール 2:19:24
30km時点では日本記録よりも20秒速いです。
しかし、30kmからはペースが落ちて、日本記録には12秒届きませんでした。
好記録だったんですが、新谷仁美選手は全く喜んでなかったです。
今後はMGCには出場せずにベルリンマラソンで日本記録を狙うそうです。
男子
優勝 2:10:36 Dominic Ondoro(ケニア)
2位 2:10:37 Tsedat Ayana(エチオピア)
3位 2:11:05 Teshome Mekonen(アメリカ)
6位 2:14:13 内田健太(埼玉医科大学グループ)
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今回新谷さんは、月800㎞の走行距離で臨んだらしい。新谷さんの言動振り返ると、良い意味でも悪い意味でも「理性ある常識人」、「一般人の代表」なのかも。
恐らく高橋尚子さん、野口みずきさんも、常識外れの走行距離を踏むことに抵抗無いはずなかったろうが、リミッターを破壊し、乗り越え、大偉業を成し遂げた。良い意味で「非常識」になれたと思う。結果それは強豪海外勢に勝つための「一般常識」であったわけだが。
例えがおかしいかも知れんが、
「無理すんなよ。そんなの無理してやることないよ。指導者がおかしいよ。」
と警告されて
「ああ、そうなんだ。じゃあやらなくて良いよね。」
となるのは一社会人としては正解だが、
「自分は自分だ。誰にも迷惑かけてないから。人より素質無いから何倍も努力するんだよ。」
と独りの世界に没頭できないと日本人は世界最高基準にはなれないのかもしれない。
高橋野口指導した両巨頭も型破りな生き方されてるから、「一般人に理解できない世界」を見れるのかもしれない。
高橋野口よりも破格の身体能力誇る新谷さんは小出御大が生前仰っていたように15分台で走る潜在能力はあるのだろうが、「理性」が働くため
「体壊したらどうなる?そこまでして、その記録で走る意味がない。合理的に質を追及して走りたい。私は間違ってないだろ?」
なのだろうな。
日本記録は更新できても大幅更新は無さそう。
世界と戦うには非常識な指導者と非常識な競技者の共演を待つしかないのかも。
長々失敬。
新谷選手は、年齢的に考えたらハードな練習はやりたくても出来なかったり、そうかと言ってそれなりにハードな練習はやらないと記録更新は厳しいと思いますし、また無理をすれば故障のリスクも大きいと思うので…
結局 記録更新出来るor出来ない は、意外と紙一重かもしれません。
小出御大の思想思考と合わなかった的なことをどこかのインタビューで述べてましたよね。
高橋野口さんのように、リミッター壊して
「純粋にかけっこする」
事が20代前半から出来てれば、それこそ15分台で走ることも出来たとは思います。
しかしそんな果てしなく長く夢物語なことは、望むべくことではなかった。新谷さんにとっての「楽しい」は高校駅伝区間新、U17銅メダル、日本記録のように「現実的に分かりやすい結果」なのかもしれませんね。世代最速として「現実」を走り続けてきた者としては、「純粋なかけっこ」「崇高なる覚悟」等の「気の遠くなる夢」は受け入れ難かったのかも。それ考えると廣中さん、田中さんのように世代トップを走り続ける選手の偉大さに改めて気づかされます。2人は
「もしも新谷が○○だったら….?」
の答えを出してくれる気がします。
選手によって合う練習方法が違ってくると思います。
新谷選手は今の練習が合っているんでしょう。
今回の新谷選手は、男子ランナーのペースメーカーという事も含めて 100%日本記録更新のためのレースというか タイムチャレンジ走だったと思いますが…
今のマラソンは、五輪or世陸以外はどちらかと言えば タイム重視ですが、自分らオッちゃん世代だと かつて瀬古さんが終盤にスパートしてイカンガーらの外国勢を振り切ったり、中山さんが序盤から超ハイペースでぶっち切っていた時代の方がワクワク感は有りましたね。
中山さん条件最悪伝説の福岡でハーフを1分台で通過したからね。衝撃的すぎる。
ワクワクした。結果大成はしなかったけど!「ハーフの王様」高橋健一の独走にも浪漫があった。
中山さんは厚底が当時にあっても
「他が厚底履くなら僕は履かないし、そんな道具が走るような大会出ません!」
くらいのこと言いそうね。
瀬古さんが現代の東京マラソン走ったら、日本記録くらいでは走る気はする。ラストのキックで海外勢に勝てるなんてシーンあったら痺れる。
結局 速い選手は記録に残り、強い選手は記憶に残るんだと思います。
瀬古 中山 宗兄弟 谷口さんなどは、速いと言うよりは強い選手だったので何十年経った今でも話題に上がるんだと思います。
また記憶に残る選手は、順風満帆ではなかったというか ハッピーエンドではないパターンが多いと思います。
瀬古 中山 宗兄弟は期待されながら五輪でのメダルには届かず、谷口さんは『コケちゃいました!』なので…。
女子だと松野渋井福士さんは速いけどあまり話題には上らず、「強い」有森高橋野口はよく上げられる。記録よりも記憶が残るは確かなこと。女子はハッピーエンドに辿り着いていることが男子との違いではありますが。
記録名誉を求める新谷さんならMGCは回避してもファイナルチャレンジで3枠目を狙ってきそうな気がしますが?五輪メダルは是が非でもほしいのでは?
五輪の金メダリストは良しとして…
銀or銅は、今までの競技人生などのプロセスによって評価が全く違ってくる事も有ると思います。
例えば、円谷&有森さんの銅は評価されてますが、森下さんは競り合いに負けての銀という事でイマイチ評価されてない感じですし、瀬古&中山さんは金を期待されてたと思うので もし銀or銅だったらどうだったか?
また 谷口さんは世陸は金でしたが、世間的に『コケちゃいました!』の印象が強いので賛否は分かれるかもしれませんね。
ちなみに、確か レース後に中山さんは『頑張れば 銀or銅は獲れたけど、金以外は全て同じ』などと言って、陸連を敵に回してましたね(笑)
ハイハイ。中山さん最高でしたよね!!
個人的に好意的な見解ですが、あれはレース前に絶不調に陥ってしまった中山さんなりに監督やダイエーを庇ったコメントな気もするんですよね。
「俺が欲しいのは金メダルだけ。それ以外はいらない。銀銅狙わないのも、取れないのも全ての俺の責任だから。」
と全ての責任を自分で負うといったコメントだったかなと。別の側面から観れば潔いともとれる。
アジア大会と同時期、同コースなので調子並以上なら金普通にとれた気がします。監督の指示で直前オーバーワークで調子ガタガタになってコンディション不良だったようですね。
優勝したら、仲内オーナーが純金の金メダル贈呈すると宣言してましたっけ?純金の金メダル観てみたかったな。瀬古さんと並んで最も金メダルに近かったかも。
千葉さんの世陸異種目銅メダルも大偉業のはずですが中々取り上げられませんよね。何故だろう?
全く別件だけど、青学岸本留年?
原がリークしてるけど。
GMOは原軍団だから留年も採用影響無しなのかな?
来年の厳しい選手層に岸本加われば、一気に覇権奪回候補になるけど。
冗談だろ?と思わせといて、竹石パターンある原だからな。気になるな。
このパターンやると他も追随しそうで怖いな。創価の4区、國學院の6区もやってるからな。
可能性高いと見るが……..