2020年3月8日に名古屋ウィメンズマラソンが行われました。
この記事では上位に入った選手と注目選手の結果、レースの感想について書いています。
名古屋ウィメンズマラソン2020結果
優勝 2:20:29 一山麻緒(ワコール)※日本歴代4位
2位 2:22:41 安藤友香(ワコール)
3位 2:22:56 ピュアリティー・リオノリポ(ケニア)
4位 2:23:17 ヒルト・ダンテ(エチオピア)
5位 2:23:27 佐藤早也伽(積水化学)
6位 2:23:52 ヘレン・トラ(エチオピア)
7位 2:25:08 ビルケ・デベレ(エチオピア)
8位 2:26:34 細田あい(ダイハツ)
9位 2:28:39 岩出玲亜(アンダーアーマー)
10位 2:29:29 大森菜月(ダイハツ)
11位 2:29:51 本田絵里香(肥後銀行)
12位 2:30:00 上杉真穂(スターツ)
13位 2:30:07 池満綾乃(鹿児島銀行)
14位 2:30:19 鈴木千晴(日立)
15位 2:30:35 松田杏奈(京セラ)
16位 2:32:00 岡田唯(大塚製薬)
18位 2:33:01 松本亜子(デンソー)
22位 2:35:22 野上恵子(十八銀行)
24位 2:37:34 猪原千佳(肥後銀行)
27位 2:41:26 清田真央(スズキ浜松AC)
途中棄権
ナンシー・キプロプ (ケニア)
ヘラリア・ジョハネス(ナミビア)
ステラ・バーソシオ(ケニア)
ベッツィ・サイナ(ケニア)
トルフェナ・チェプチルチル(ケニア)
福士加代子(ワコール)
池内彩乃(デンソー)
名古屋ウィメンズマラソン2020の展開と感想
雨が降る厳しいコンディションでのレースでした。
ペースメーカーは5km16分40秒ペースで30kmまででした。
予想以上に多くの選手が先頭集団に付いていきました。
30kmまで付いていけた日本人選手は一山麻緒選手・佐藤早也伽選手・安藤友香選手の3人でした。
30km以降にペースが落ちるか心配でしたが、逆にペースが上がるという驚きの展開でした。
持ちタイムの速い外国人選手も付いていけませんでした。
優勝した一山麻緒選手は日本歴代4位の好記録で、東京オリンピックのマラソン代表に内定しました。
タイムだけでなく、内容も良いレースでした。
2位には同じワコールの安藤友香選手が入りました。
こちらも好タイムで終盤のラップタイムがすばらしいです。
日本人3位には初マラソンの佐藤早也伽選手が入りました。
終盤は失速してしまいましたが好タイムです。
細田あい選手は大幅に自己ベストを更新しています。
25km手前まで先頭集団にいました。
上位に入ると予想していた岩出玲亜選手と池満綾乃選手は早い段階で遅れてしまいました。
福士加代子選手も早い段階で遅れてしまい、途中棄権となりました。
今回は正直、松田瑞生選手のタイムをクリアするのは 気象条件などが良くても かなり厳しいと思っていたので、雨中での一山麻緒選手の走りには とにかく驚きました。
特に30㎞過ぎてからが凄かったです。
(30㎞通過時の予想フィニッシュは2時間21分23秒でした)
やはり 最近はタイムに関しての予想は かなり難しいですね。
また、タイムだけでなく 実力がある外国人選手を振り切っての優勝は 五輪本番に向けて自信になると思います。
佐藤早也伽選手と細田あい選手は、第1集団に付いたのは意外でしたが…
佐藤選手は、ほとんど表情を変えずに集団の後方で淡々と走っていたのが印象的で、30㎞過ぎて集団がバラけてからもかなり粘った走りが出来ていたと思います。
初マラソンで これだけ落ち着いた走りでの23分台は、まだまだ伸び代がありそうなので今後が楽しみです。
細田選手は、中間点を過ぎた辺りから 集団から遅れましたが…
徐々にというより フォームがやや変わって一気に遅れた感じだったので、何らかの ちょっとしたアクシデントみたいな物があったのかも知れません。
遅れてからは 単独走で粘っての自己ベスト更新だったので、次走も期待出来そうです。
30kmからフィニッシュ予想タイムを上回るのはすごいです。
タイムも順位も予想以上でした。
細田あい選手はレース後のコメントを見るとアクシデントはなさそうです。
苦しくなってフォームが崩れてしまったんだと思います。
大阪で松田瑞生選手が 設定をクリアした時は、メディアも含めて五輪が決定したかの様な あのお祭り騒ぎは何だったんでしょうか?(笑)
やはり勝負は最後まで分かりませんね。
逆に一山選手は、あの様なお祭り騒ぎを見て より練習に気合いが入ったかもしれません。
30㎞過ぎてからの重要性は 昔から色々と言われていて、一番苦しい場面から勝負をするので 当然ハードな練習が必要ですが…
そのハードな練習も、する?orしない? より 出来る?or出来ない? だと思います。
今回の一山選手を見ても アメリカの高地でのトレーニングなので、予算や現地とのコネクション、指導者の資質、また選手自身もハードな練習に耐えられるだけの丈夫な身体など…
自分の意思だけではどうにもならない事も多いと思うので、そう言った意味ではワコールやダイハツなどは恵まれていると思います。
逆に 真剣にマラソンで勝負したいなら、ハードな練習が可能なチーム選びと言うのも 当然必要になって来ると思います。
チーム選びは重要ですよね。
自分に合った練習ができるかどうかで大きく変わってきます。
逆にチーム側は、いかに先見の明を持って選手をスカウトするかですね。
一山選手もそうですが、過去のメダリストも学生時代はほとんど無名でした。
ところで、今回の一山麻緒選手の記録は日本歴代4位ですが、上位3選手の記録は全てベルリンマラソン(男女混合)なので、女子選手だけの単独レースとしては 日本最高タイムとの事です。
男女混合だと、女子選手は男子選手をペースメーカーや風除けに利用するなどして走れるので、女子選手だけのレースよりはタイム的には有利になる場合があります。
確か 高橋尚子さんがベルリンで世界最高で走った時も、男子選手を利用したと言うより 世界最高を出すために雇われたと思われる男子選手が、何人か高橋さんを囲んで走りやすい環境を作っていたと思います。
男女混合だとゴールまで風よけを使うこともできるので有利だと思います。
高橋尚子さんの時は給水も手渡しでもらっていました。
確か国際陸連は 混合と単独を区別していたと思いますが、それによって記録が 公認される?されない?の問題ではないので あくまで参考程度だと思います。
タレントの猫ひろしさんも別大に出場した時は、数人の選手にサポートされながら走っていました。
ロンドンオリンピックの時ですね。
確か あの時の猫ひろしさんは、時々沿道の声援に応えて手を振りながら走っていたと思いますが…
それを見たテレビ解説の宗茂さんは、トップランナーでも 手を振りながらあのペースで走るのは厳しい などと言って驚いていました。
面白いところに目をつけますね(笑)
全くの余談で申し訳ないですが…
先日 五輪のマラソン代表選手による記者会見があって、補欠として出席した松田瑞生選手が会見で号泣してしまった事が色々とニュースになっていて…
なぜ補欠選手を同席させたのか?とか 会見に出席した以上は毅然に振る舞うべき とか 隣にいた一山麻緒選手が可哀想 など 賛否両論色々あったみたいです。
個人的には、やはり補欠選手が同席してる事にかなり違和感がありました。
ただ 100歩譲って同席させるにしても、その場で公なコメントを求めるのは かなり配慮に欠けてると思います。
特にマラソンの場合は 代表選手が欠場したからと言って、実際 補欠選手が出場出来る可能性は極めて低いと思いますし、それを一番よく分かっているのは陸連だと思いますが…
余談も大歓迎ですよ。
私も補欠選手を出席させる必要はなかったと思います。
会見の時期も良くなかったです。
予定通り開催されるかどうかもあやしくなってきているので、様子を見たほうが良かったと思います。
確かに この様な微妙なタイミングでと言うのも違和感がありますし、大迫傑選手と中村匠吾選手が欠席と言う事を考えても、補欠選手の同席云々以前に 会見自体の具体的な目的がよく分かりません。
また選手達が揃って 円谷幸吉選手のお墓参りをした事も報道されてましたが、そもそも お墓参りは 個人の意思で行ってこそ意味がある訳で…
それに、亡くなってもう半世紀以上も経っている円谷選手の事を 選手達はどれだけ理解しているのか?などを考えても、陸連の見え過ぎたパフォーマンスにしか見えません。
お墓参りもタイミングが悪く、やらないほうがよかったと思います。
大迫傑選手と中村匠吾選手が欠席しているところから、選手側と上手く噛み合ってない感じがします。
昨日 増田明美さんのラジオ番組にゲスト出演していた瀬古さんの話を聞く限り…
どうやら、会見での補欠選手の同席や円谷選手のお墓参りは 瀬古さんの発案だったみたいです。
瀬古さんの発案だったんですね。
周りの人はどうだったんでしょうか。
慎重に議論してほしかったです。
はりくぶさま
いつも楽しみに拝見させていただいています。
しっかりと予想し、外れても結果を考察されているとこがいいですね。
オリンピックはビッグイベントですが、私はその年レースが一つ増えるくらいにしか思わず、一番好きなレースは都道府県対抗駅伝です。
とはいえ、オリンピックを目指し、代表に内定した選手にとって、なんとも恨めしいコロナ問題のせいか、何年も前から愛読してますが、なぜかコメントしたくなりました。
ブログ運営は大変でしょうが、引き続き楽しい記事やコメント、よろしくお願いします。
江戸マイクさん、コメントありがとうございます。
都道府県対抗駅伝は各世代のトップレベルの選手が集まるので面白いですよね。
戦力も年によって大きく違ってくるので、予想が楽しい大会です。
オリンピックは予定通り開催されてほしいです。
これからも予想記事を書いていく予定なので、またコメントしてくれるとうれしいです。