テレビで短距離の陸上競技を見ている時に、実況の人が「リアクションタイム」と言ったり、結果速報で「rt」という表記があったりします。
この記事では陸上競技のリアクションタイムはいつからいつまでのタイムなのか?
そして、フライングで失格になる時間は何秒なのか?という疑問にお答えしています。
陸上競技のリアクションタイムとは?
陸上競技のリアクションタイムはスタートの音が鳴ってからスターティングブロックのセンサーが反応するまでの時間のことを言います。
↓がスターティングブロックです。
スタブロと略されて使われることもあります。
スタブロには圧力センサーが付いていて、足で蹴られた瞬間を検出することができます。
フライングで失格になる時間は?
リアクションタイムがo.100秒未満だとフライングで失格になります。
なぜ0.100秒未満なのかというと、医学的に人間が音を聞いてから反応するまでの時間は0.1秒以上はかかると言われているからです。
ただ、この反応時間の限界については異論もあって、0.1秒未満で反応する人もいるんじゃないか?と考えている人もいます。
私はもう少し余裕を持った設定時間にした方がいいんじゃないかと思います。
世の中には色んなスゴイ能力を持った人がいますからね。
医学的な考えを超える能力者がいても不思議ではありません。
陸上選手のリアクションタイムってどれくらいなの?
世界のトップランナーのリアクションタイムを見てみましょう。
※rt=リアクションタイム、選手の順番はレースのタイム順
リオオリンピック男子100m決勝
選手名 | rt |
ウサイン・ボルト | 0.155 |
ジャスティン・ガトリン | 0.152 |
アンドレ・デグラッセ | 0.141 |
ヨハン・ブレーク | 0.145 |
アカニ・シンビネ | 0.128 |
メイテ | 0.156 |
ジミー・ビコ | 0.140 |
トレイボン・ブロメル | 0.135 |
リオオリンピック男子200m決勝
選手名 | rt |
ウサイン・ボルト | 0.156 |
アンドレ・デグラッセ | 0.141 |
クリストフ・ルメートル | 0.153 |
アダム・ジェミリ | 0.178 |
チュランディ・マルティナ | 0.148 |
ラショーン・メリット | 0.189 |
アロンソ・エドワード | 0.162 |
ラミル・グリエフ | 0.141 |
リオオリンピック女子100m決勝
選手名 | rt |
エレン・トンプソン | 0.157 |
トリ・ボウイ | 0.112 |
シェリーアン・フレーザープライス | 0.138 |
マリージョゼ・タルー | 0.136 |
ダフネ・スキッパーズ | 0.134 |
ミシェルリー・アイエ | 0.132 |
イングリッシュ・ガードナー | 0.148 |
クリスタニア・ウィリアムズ | 0.163 |
リオオリンピック女子200m決勝
選手名 | rt |
エレン・トンプソン | 0.152 |
ダフネ・スキッパーズ | 0.141 |
トリ・ボウイ | 0.143 |
マリージョゼ・タルー | 0.153 |
ディナ・アシャースミス | 0.135 |
ミシェルリー・アイエ | 0.158 |
ディアジャ・スティーブンズ | 0.171 |
イベト・ラロワコリオ | 0.104 |
実際のリアクションタイムを見てみると、0.15前後が多いです。
『リアクションタイム』…
医学的理由で0.100秒というのは、まぁ何となく説得力はありますが、実際はどうなのかな?と思います。
医学的な常識を超えてる人なんて世の中いくらでもいそうな気がしますし、また鍛えれば速くなる可能性もあると思います。
確か東京ドームの天井の高さも、様々なデータから 人が打っても絶対に当たらない高さに設定されたと思いますが、実際に当てた選手は何人もいますから…
ちなみに、気になって調べてみたら
『競泳』はリアクションタイムに時間的制約は無いそうです。
競泳はそうなんですね。
陸上の100mは0.001秒の価値が高いので、ギリギリの設定をしているんでしょうけど、何かスッキリはしないですね。
たしか医学的には0.015だかが限界とされているというのを昔聞いた覚えがある。
そこから若干の余裕を持たせての0.1だと。
もしかしたら医学研究の進歩により、より正しい数字が出されたり、アスリートの訓練が常識を超えたりして、将来この数字が正しくないとされる日が来るかもしれないが、今日、世界中で最も「号砲と同時に走り出す訓練」を積んでいるであろう短距離のトップアスリートたちが出すリアクションタイムが1.3~1.5あたりに集中している点から考えてもおかしな数字だとは感じない。
医学的には0.015なんですね。
だとしたら、余裕を持たせすぎだと思います。
金井大旺選手が短期間で2回0.099で失格になっています。
他の選手も0.10台は珍しくないので、見直してもらいたいです。