2023年8月24日にブダペスト世界陸上の女子5000m予選、8月27日に決勝が行われました。
日本人選手は田中希実・廣中璃梨佳・山本有真の3選手が出場しています。
この記事では結果と感想について書いています。
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ブダペスト世界陸上女子5000m予選結果と感想
通過条件:8着
Q:通過
1組
1位 14:57.70Q ベアトリス・チェベト(ケニア)
2位 14:57.72Q グダフ・ツェガイ(エチオピア)
3位 15:00.10Q マーガレット・チェリモ・キプケンボイ(ケニア)
4位 15:00.48Q アガット・カウン(ラトビア)
5位 15:01.53Q エリーズ・クラニー(アメリカ)
6位 15:03.07Q メディナ・エイサ(エチオピア)
7位 15:03.35Q アリシア・モンソン(アメリカ)
8位 15:05.13Q モーリーン・コスター(オランダ)
9位 15:05.24 フランシーヌ・ニヨムクンジ(ブルンジ)
10位 15:07.93 ローズ・デイビス(オーストラリア)
11位 15:08.96 カロリーネ・ビエルケリ・グローフダル(ノルウエー)
12位 15:11.16 廣中璃梨佳(JP日本郵政G)
13位 15:14.89 サラ・チェランガト(ウガンダ)
14位 15:21.94 メーガン・ケイス(イギリス)
15位 15:24.09 ジュリー・アン・スタエリ(カナダ)
16位 15:29.42 ヴィクトリア・ワグナー・ギュルケス(ハンガリー)
17位 15:32.95 ルドヴィカ・カヴァッリ(イタリア)
18位 15:40.23 ローレン・ライアン(オーストラリア)
19位 15:42.56 ブリアナ・スコット(カナダ)
20位 16:05.57 山本有真(積水化学)
廣中璃梨佳選手はラスト200mで失速してしまいました。
10000mの疲労があったんでしょうか。
山本有真選手は練習も状態も良かったみたいですが、何がダメだったんでしょうか。
2組
1位 14:32.29Q シファン・ハッサン(オランダ)
2位 14:32.31Q フェイス・キピエゴン(ケニア)
3位 14:33.23Q エイガイエフ・タイエ(エチオピア)
4位 14:34.16Q フレウェイニ・ハイル(エチオピア)
5位 14:36.61Q リリアン・カサイト・レンゲルク(ケニア)
6位 14:37.98Q 田中希実(New Balance)※日本記録
7位 14:41.78Q ナディア・バットクレッティ(イタリア)
8位 14:43.94Q ローラ・ガルバン(メキシコ)
9位 15:06.58 ナトシャ・ロジャース(アメリカ)
10位 15:11.16 ジョセリン・ダニエリー・ブレア(ベネズエラ)
11位 15:13.66 エイミー・エロイーズ・マルコフ(イギリス)
12位 15:13.84 カミラ・リチャードソン(フィンランド)
13位 15:15.89 ジェシカ・フール(オーストラリア)
14位 15:28.97 マリアナ・マチャド(ポルトガル)
15位 15:35.25 アンジェリーナ・ナダイ・ロハリス(ART)
16位 15:37.02 プリスカ・チェサング(ウガンダ)
17位 15:54.30 何巫呷(中国)
18位 15:56.54 エリン・テスチュク(カナダ)
途中棄権
フェドラ・アルダナ・ルナ・サンブラン(アルゼンチン)
2組はシファン・ハッサン選手が1周70秒ペースで引っ張りました。
ハッサン選手はいつも前半は後方を走っているので珍しいです。
どういうことなのかと思っていましたが、レース後に理由を答えてくれていました。
出場予定のシカゴマラソンのポイント練習だったそうです。
これには驚きました。
ハッサン選手が良いペースで引っ張ってくれたおかげで、田中希実選手は日本記録を大幅に更新することができました。
私は2000m通過時点で、日本記録を意識して興奮していました。
最後はペースが落ちるかもと思いましたが、逆に上がっていました。
ラスト1kmは2分52秒台、ラスト1周は65秒台でした。
展開次第で日本記録が出るかもと思っていましたが、ここまでのタイムは予想していませんでした。
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決勝の結果と感想
金メダル 14:53.88 フェイス・キピエゴン(ケニア)
銀メダル 14:54.11 シファン・ハッサン(オランダ)
銅メダル 14:54.33 ベアトリス・チェベト(ケニア)
4位 14:56.62 マーガレット・チェリモ・キプケンボイ(ケニア)
5位 14:56.85 エイガイエフ・タイエ(エチオピア)
6位 14:58.23 メディナ・エイサ(エチオピア)
7位 14:58.31 フレウェイニ・ハイル(エチオピア)
8位 14:58.99 田中希実(New Balance)
9位 14:59.22 エリーズ・クラニー(アメリカ)
10位 14:59.32 ローラ・ガルバン(メキシコ)
10位 14:59.32 リリアン・カサイト・レンゲルク(ケニア)
12位 15:00.78 モーリーン・コスター(オランダ)
13位 15:01.13 グダフ・ツェガイ(エチオピア)
14位 15:04.08 アリシア・モンソン(アメリカ)
15位 15:15.01 フランシーヌ・ニヨムクンジ(ブルンジ)
16位 15:27.86 ナディア・バットクレッティ(イタリア)
フェイス・キピエゴン選手が1500mとの2冠を達成しました。
強すぎました。
ラスト1kmは2分39秒台、ラスト1周は56秒台でした。
シファン・ハッサン選手とベアトリス・チェベト選手もラスト1周は56秒台でした。
田中希実選手は8位入賞でした。
中盤でスローペースになったので、入賞は難しくなったと思いました。
しかし、終盤が強かったです。
ラスト1kmは2分44秒台、ラスト1周は61秒台でした。
このタイムならスローペースでも勝負できますね。
1500m準決勝で思うようなレースが出来なかったところから、上手く立て直してきました。
1500mの失敗レースで、レベルアップしたような気がします。
展開が向いた入賞ではないので、パリオリンピックでも入賞が期待できます。
1500mとのダブル入賞もあると思います。
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オレゴン世界陸上の結果
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田中選手は、3000MのU20世界王者(下手すると今回以上に大偉業)なので、潜在能力はまだまだあるはずです。レース途中で、自分から仕掛けて速いレースでふるい落すような事が出来ると、より上位が見えてくると思います。1度PM付きのレースでも良いので、14:30切りを達成出来ると、自信をもって仕掛けられる気がします。近い将来、ドルーリー、久保選手と3人で世界大会で競い合う姿を見たいですね。田中選手のレベルまで辿りついて、あわよくば追い越して、日本のレベルも併せて引き上げて欲しいですね。
田中選手と競える選手がどんどん出てきてほしいです。
田中選手はレベルの高いレースに出場していってほしいです。
田中選手の生命線は「意識」だと思います。
競技に繋がることを考えて日々を厳しく修行僧のように過ごし、しかもベストコンディションに仕上げてくる。走り込んだ距離云々にすがらず、言い訳を準備しない「強さ」を感じます。
素質だけなら遜色無い選手も日本にいるかもしれませんし、過去にもいたと思いますが、田中選手は「守り」を放棄して常に「攻めて、突き詰める」ことを怠らない。
田中選手のようにやれば結果出せると解ってても、実践できない選手は多いと思います。今もきっと次の試合のことを考えて、自己研鑽に励んでいるのでしょうね。
田中選手は攻めているので、得られるものが多いんだと思います。
今回の大会でかなりレベルアップしたと思います。